スウェーデン式サウンディング試験 (SWS試験)
スウェーデン国有鉄道が不良路盤の調査方法として採用し、その後広く普及したもので、日本では1976年にJIS規格に制定されました。
現在では戸建住宅向けの地盤調査のほとんどがこの調査方法で行われており、他の調査方法と比較し安価に調査
が可能です。
建物の規模や形状、敷地状況にもよりますが、建物の予定配置の四隅と中央の計5ポイントを調査致します。
メリット
- 調査費用が安価。
- 調査スペースをとらないので、住宅などの小規模建築物の調査に向いている。
調査方法
- ロッドの先端にスクリューポイントを取り付け、それを地面に垂直にセットします。
- スクリューポイントを取り付けたロッドの頭部に段階的に1kN(約100kg)までの荷重を加えロッドが地中に貫入する速さ、程度などを測定します。
- 1kN(約100kg)の荷重がかかった状態でロッドの貫入がなく静止している場合、ロッドを回転させ先端のスクリューポイントで土を掘削しながらロッド地中に貫入させます。
- ロッドを25cm貫入させるために何回転させたかを記録します。
- 規定の深度(最深10m)までの貫入を記録します。
- また、回転が規定(60半回転/25cm貫入)に達しても25cmの貫入しない場合は、調査深度が10mに達していなくても、試験を終了します。
スクリュードライバー・サウンディング試験 (SDS試験)
スクリュードライバー・サウンディング(SDS)試験とは、対象地盤の土質をより正確に判断し、
従来のスウェーデン式サウンディング(SWS)試験では判別が困難であった詳細な土質
(沖積層・洪積層・ローム層・腐植土層など)を的確に判定できる調査方法です。
メリット
- スウェーデン式サウンディング(SWS)試験+α程度の費用で、標準貫入試験(ボーリング調査)並みの精度で土質の判定が可能。
- 腐植土層の判別ができるため、判定ミスによる不同沈下などの地盤事故の防止が可能。
- 腐植土等の判別により不同沈下事故の低減に貢献するとともに、改良工事の過剰設計低減によるコストダウンにもつながります。
ボーリング調査(標準貫入試験)
一般にボーリングと呼ばれる調査方法は、正式にはボーリング・標準貫入試験と言います。
ボーリング(Boring=くりぬくこと)によって掘削した孔を利用し、乱さない土の資料の採取(サンプリング)と同時に
1m毎に地盤の硬さを測定する標準貫入試験を行ないます。
調査方法
- 質量63.5±0.5kgのドライブハンマーを75±1cm自由落下させる。
- ボーリングロッド頭部に取り付けたノッキングブロックを打撃する。
- ボーリングロッド先端に取り付けた標準貫入試験用サンプラーを地盤に30cm打ち込むのに要する打撃回数
(N値)を測定する。
メリット
- 多くの国で基準化された試験方法で、結果の評価が容易。
- ありのままの土を採取でき、土の観察が容易(物理的な土質試験に使用できます。
- N値の利用分野が確立されています。
- 全国的に過去データが多数蓄積、保管されています。
- 支持層確認(N値≧50が5m連続)が可能。
デメリット
- 広い調査スペース(乗用車2台分以上)を確保する必要があります。
- 試験時間が比較的長い(場合によっては数日)。
- コストが比較的高い。
- 超軟弱な地盤では、データが乱れやすい。
- 打撃音やモーター音がするため、近隣への配慮が必要となります。
平板載荷試験
平板載荷試験とは、基礎を設置する深さまで掘削を行い、 実際の建物の重量に見合う荷重をかけて沈下量を測定し、
支持力を判定する試験です。